投資物件が思うように売れない場合、その理由がわからず、戸惑ってしまうこともあるのではないでしょうか? こうした状況に陥る背景には、土地・建物だけでなく、不動産会社に意外な原因が潜んでいる可能性もあると言われています。

そこで今回は、不動産投資した物件が売れない悩みを抱えるオーナーさんと一緒に、その理由と対処法を詳しく確認していきたいと思います。

物件が売れない4つの理由

まず次のような問題を抱えた物件は、オーナーさんがどんなに投資をしても売却先が見つかりにくい傾向があります。

・入居率の低い物件
アパートやマンションを高い金額で売却するには、満室の状態で売るのが理想です。一般的な投資家は、入居率よりもきちんと家賃をとれる収益物件であるかどうかの判断で購入検討をする傾向があります。

そのため入居者の少ない物件の場合、プロの投資家から出てくる値下げ希望により、オーナー側の出した金額で売れない可能性も出てくるのです。

・銀行の評価が出ない物件
マーケットが最も高い時期に購入した物件の場合、当時と比べて銀行の融資条件が厳しくなることで、高値で買ってくれる投資家が少なくなってしまうケースも見受けられます。

返済条件が緩く、買い手の多い好マーケットは、多くの投資家が注目するタイミングです。しかしながら、マーケットが下がった段階で残債以上での売却は難しくなる実情を考えると、この時期の買い物には大きなリスクがあると捉えたほうが良いでしょう。

・築年数が非常に古い物件例
築30年以上のマンションやアパートも、希望条件での融資が引きにくいという理由で、投資家から敬遠されすい存在です。特に設備が古すぎる物件には、耐震性能や空室リスクの懸念により、購入希望者があらわれにくい傾向があります。

・利便性の低い地域の物件
駅からのアクセスが悪い物件や、人口減少の著しい場所にあるリゾートマンションも、住もうと思う人がいない時点で投資価値がないと考えられがちです。さらに、地方のアパートやマンションの場合、融資できる金融機関の数が減ってくることから、ローンの組みづらさを理由に買い手がつきにくくなります。

売る気がない業者も要注意!

不動産投資をおこなう際には、効率よく儲かる両手仲介をするために、お客様の物件をスムーズに売る気のない悪質業者が存在する実態にも注意をしなければなりません。

・両手仲介とは?
売り主から依頼された物件を、自社のお客様に売ることを両手仲介と呼びます。この方法で売約すると、不動産会社には売り主と買い主の両方から仲介手数料が入ってきます。

そのため両手仲介は、どちらか一方からしか手数料をもらえない片手仲介と比べて、悪質な不動産業者から注目されやすいシステムとなっているのです。

・両手仲介で物件が売れなくなるのはなぜ?
両手仲介で効率よく儲けようとする業者の多くは、「囲い込み」と「干す」の2つの方法でお客様の物件を売れにくくする傾向があります。

まず囲い込みとは、自分の会社で依頼を受けた不動産情報を、他社のお客様に流さない行為です。囲い込み対象となった物件は、情報照会が平然と断られることにより、専任媒介契約をおこなった会社以外の目に触れなくなってしまいます。

一方で、他の不動産会社からの照会に対して商談中と嘘をつき、持ち主が簡単に売れそうな価格に下げるまで放置し続ける行為を「干す」と呼びます。このように「囲い込み」と「干す」によって両手仲介へとつなげようとする業者の多くは、最初から売り手の希望条件で物件を売る気がないと考えられているのです。

物件が売れないときの対処方法

売れない物件ならではの悪循環が生じたときには、比較的すぐできる次の方法を実践してみてください。