不動産投資を成功させるためには物件選びが重要です。物件にはさまざまな種類がありますが、初心者は区分所有マンションから始めるのがおすすめです。今回は、区分所有マンションの特徴と、選び方について解説します。
不動産投資の種類
不動産投資は、高いものだと数千万円から数億円の資金が必要です。しかし、初心者が最初から大きな金額で不動産投資を始めることはおすすめできません。これは、不動産だけでなく、株式やFX(外国為替証拠金取引)など他の投資商品でも同じです。
投資金額が大きくなると、失敗したときのダメージも大きくなるからです。まずは少額から始め、物件選びから契約・賃貸経営まで経験してから、大きな金額の物件を取得するようにしましょう。
投資目的で購入する不動産にはいろいろな種類がありますが、主に次の3つに分類できます。
①区分所有マンション
分譲マンションの一室を購入して貸し出します。単身者向けのワンルームタイプ、ファミリー層向けのファミリータイプの2種類があります。
②一棟マンション・アパート
一棟物件は、マンション、もしくはアパートを一棟丸ごと一所有します。
③戸建て物件
戸建ては一戸一世帯が基本ですが、最近は複数の住人が共有するシェアハウスも広がりを見せています。
初心者の不動産投資は区分所有マンションから
この3つの分類の中で、初心者にもっともおすすめなのは区分所有マンションです。その理由は以下の3つです。
① 最低投資金額が低い
区分所有マンションは一棟マンションに比べて、比較的少ない費用で投資を始めることができます。また、必要な投資額が少ないことで、自己資金割合を増やして借入割合を増やして借入割合を減らすことができるため、金融機関などの融資も通りやすくなります。
初心者が成功する不動産投資家になるためには、金融機関の融資を上手く活用し「少ない自己資金で不動産を購入する」こと。リスクを冒すことなく、毎月副収入が欲しい人におすすめの不動産投資です。
② 経営管理が楽
区分所有マンションの場合、共有部分の管理はマンションの管理会社が行なってくれます。廊下の清掃やゴミ出しもてすべてやってもらえます。オーナーは、自分が所有する部屋の管理をするだけで済ますことができるので楽です。
ただし、そのためにはきちんとした管理会社を選ぶ必要があります。特に空室になった場合、すぐに新しい賃借人を見つける集客力がある仲介部署を持つ管理会社を選びましょう。集客力が低い管理会社の場合、空室期間が伸びる可能性があります。
③流動性が高い
一棟マンションやの一棟アパートの場合、すぐに売却できないので流動性はあまり高くありません。しかし、区分所有マンションは、市場でも多く出回っており、買い手も多くいます。一棟買いに比べて売買しやすいというのが特徴です。
区分所有マンションのリスク
区分所有マンションのリスクについても確認しておきましょう。
①空室リスクがある
区分所有では部屋に入居者がいれば家賃収入が入りますが、入居者が退去した後に次の入居者がなかなか決まらない場合、収入がゼロになってしまいます。一棟マンションや一棟アパートでも空室リスクはありますが、複数の部屋があるため、リスクは軽減されます。
そのような空室リスクを避けるためには、都市部に近い物件を選んだり、エリアの異なる物件を複数持ったりすることも必要です。
②リターンが少ない
区分マンションは少額で買えることがメリットですが、その分リターンも少なくなります。とくに人気のある物件は 、購入希望者が多くなる傾向にあるので、そのぶん購入金額が高くなってしまいます。その結果、家賃収入の利回りも低くなります。
区分所有マンションの見極め方
区分所有マンションを選ぶ時は以下の2つがポイントです。
①投資物件は表面利回りで考える
投資物件の利回りには、表面利回りと実質利回りがあります。表面利回りの計算式は以下の通りです。
● 表面利回り=年間賃料÷不動産の購入価格
実質利回りは、運用に必要な諸経費や購入時の諸経費も考慮に入れた利回りですが、初心者には計算が難しいので、まずは表面利回りから投資物件を選ぶようにしましょう。
都心部の区分所有マンションなら新築で5%前後、築20年ぐらいまでの中古なら5~6%、築20年から35年の中古は7~10%あれば購入を検討する価値がある物件です。
②築年数に注意する
マンションは1981年(昭和56年)に耐震基準が大きく改正されて新耐震基準になりました。新耐震基準は、1978年に宮城県沖で発生した地震による被害を教訓に、「震度6強以上の地震で倒れない住宅」とされています。
2011年に発生した東日本大震災の影響は大きく、これ以降は地震に対するリスクにとても敏感になっています。新耐震基準前に建てられたマンションなのか、それ以降に建てられたマンションなのかによって、価格も人気も違ってきますので、築年数が1981年以前の投資物件は選ばずに、地震に強い新耐震基準の物件を選ぶようにしましょう。
初心者におすすめの物件と選び方について解説しました。まずは、小さな額の区分所有マンションから始めるようにしましょう。そして、できるだけローンを組んで購入するようにしましょう。不動産投資ローンを利用すると、手持ち資金が少なくても条件の良い物件に投資しやすくなります。またリスクを軽減させるためには、立地と利回りもきちんと考える必要があります。中古を購入する際は、新耐震基準が適用された1981年以降の物件にしましょう。