長く住み続けるためにも住宅のリフォームは必要不可欠

住宅の購入は、人生の中で最も大きい買い物と言われています。多くの方は銀行でローンを組み、長い年月をかけてそれを返済していきます。しかし、住宅購入後にかかるお金は、ローンの返済だけではありません。

年月の経過とともに劣化し、不具合が発生する住宅をリフォームするための費用が必要となります。例えば、木造建築の一軒家であれば、一般的に耐用年数は22年と言われています。

22年を過ぎたら住めなくなってしまうということではなく、リフォームをすることによって建物の寿命を延ばすことができますし、より住みやすい環境にすることができます。では、住宅のリフォームにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。詳しくご紹介します。

全面的なリフォームなら2,000万円かかる場合もある

住宅のリフォームには多くの費用がかかります。工事の規模によりますが、部分的なリフォームであれば数万~数十万円、複数の場所をまとめてリフォームするなら数十万~数百万円、全面的なリフォームであれば1,000~1,500万円が相場で、2,000万円かかるケースも存在します。

しかし、こうした住宅の修繕やリフォームにかかるメンテナンス費用は、必要経費であり、私たちのような一般の消費者だけでなく、不動産を貸す大家さんなども修繕やリフォームの資金繰りに頭を悩ませているのが現実です。

リフォーム資金は「住宅ローン」か「リフォームローン」を利用するのがおすすめ

「住宅ローンを返済しながらお金を工面できない」「老後資金がなくなってしまう」など、不安に感じる方も多いかもしれませんが、リフォームに必要な費用は、ローンを組んで借りることができます。住宅のリフォームで利用できるローンは2種類あります。「リフォームローン」と「住宅ローン」です。

リフォームローンは、住宅の増改築や修繕などを目的としたリフォーム工事をするときに利用できるローンで、借り入れ金額の上限は抑えられていることが多いですが、反面、金融機関の審査が通りやすく、担保も必要ない場合もあるというメリットがあります。

一方の住宅ローンは、上限が高い、返済年数を長期に設定することができる、金利が比較的安いといった、複数のメリットがあります。さらに、住宅購入時のローンが残っているなら、ローンの残高にリフォーム費用を加えた金額で、新たに一体型の住宅ローンへ借り換えるということも可能です。

お子さんとの協力体制を築くのも一つの手段

住宅の購入時期で最も多いのは、40代に入った頃。そして、リフォーム工事が必要になるのが、住宅の購入から20年が経過した60歳を過ぎるくらいの時期でしょう。人によっては退職されている方もいるでしょうし、現役で働かれている場合でも、収入が少なくなっているかもしれません。そうした状況でのリフォームとなると、将来的に住宅を相続するであろうお子さんと協力して資金を出し合うのも、一つの手段です。

住宅のリフォームには、多額の費用がかかることも珍しくありません。しかし、大切な家族が暮らす家ですから、たとえ費用がかかったとしても、安全かつ快適な状態にしておきたいものです。リフォームだけに限らず、人生のライフイベントには、さまざまな支出があるものです。若いうちから計画的に資産形成を行い、こうした支出に備えるのが賢明だと言えるでしょう。