リスクとその対処法を知っていれば資産運用は怖くない!

安定的な資産運用を成功させるには、どれだけリスクを小さくできるかが鍵

リスクという言葉は、日常生活においては「リスク=危険性」として使われていますが、資産運用の世界では異なる意味を持っています。
資産運用におけるリスクとはリターン(投資成果)の振れ幅のことです。

一般的にリターンとリスクは比例するため、ハイリスク・ハイリターンやローリスク・ローリターンと言われることが多いです。当然、この振れ幅が大きくなれば予測が難しくなり、不確実性が高くなります。そのため、老後のための資金形成といった将来の支出に備えた資産運用においてはリスクを小さくすることが非常に重要だと言えます。

どんなリスクがあるのかを把握することが資産運用の第一歩

価格変動リスク

株式や債券といった、投資した金融商品の価格が変動するリスクのことを言います。商品ごとに変動の振れ幅は異なりますが、ほとんどの金融商品に共通するリスクです。価格が変動する理由は様々ありますので、投資した金融商品に関わる情報は常に把握しておくことが重要です。

信用リスク

投資した企業が経営不振に陥ったり倒産したりして、債務不履行になる可能性のことを指します。債券投資における特に重要なリスクであり、東京商工リサーチ、帝国データバンク、海外ならDun&Bradstreet、Moody’sなどの格付を参考にすることが多いです。一般的には、「BBB」以上が投資適格債と言われていますが、「A」以上の債券を選ぶ方が無難です。

為替リスク

為替相場の変動の影響を受ける可能性のことを指し、特に海外資産に投資する場合には要注意です。投資信託等では「為替ヘッジあり」を選択することでリスクを回避することもできます。

カントリーリスク

投資先の国の政治的要因や経済的要因の影響を受ける可能性のことです。国債投資等では重要度が高く、投資する国や地域を分散することでリスクヘッジができます。

金利変動リスク

金利の影響を受ける可能性のことで、主に債券投資の際に重要となるリスクです。金利と債券価格は反比例の関係にあり、金利が上昇すると債券価格は下落し、金利が下落すると債券価格が上昇します。日常生活においてはローン関係に影響を与えることがあります。

流動性リスク

保有資産を売却するときに時間や手間を要し、最悪の場合には売却できなくなる可能性のことです。流通量や需給バランス等の影響が大きく、不動産投資において重要視されることが多いです。

投資のリスクにはどう対処すればいい?

リスク分散の主な方法として分散投資が有効だと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。一つの金融商品に資産を集中して投資すると、うまくいかなかったときにマイナスの影響が資産全体に及んでしまいます。同じ金額を投資するのでも、いくつかの金融商品に分散させれば、そのリスクも分散させることができるのです。

分散投資の最大のポイントは値動きの異なる資産を組み合わせることです。同じ種類の資産に分散するよりも様々な種類の資産に分散する方が全体の変動幅を抑える効果が期待でき、まとまった金額を一括で投資する場合に有効です。

一般的には、国内株式・外国株式・国内債券・外国債券を中心に分散し、金や不動産等は補完的な役割として考えます。資産配分比率については年齢・家族構成・金融資産・将来の意向等を考慮して決めることが重要です。

注意点としては、各資産の値動きにより資産配分比率が大きく変化すると、分散効果が小さくなる可能性があります。対策としては、定期的に当初の資産配分比率に調整することが有効です。資産配分比率の決定・調整には専門的な知識が必要になるため、慣れない間は資産運用を得意としているファイナンシャルプランナー等に相談すると良いでしょう。

資産分散以外にも投資時期を分散する方法もあります。一般的にドルコスト平均法と言われる投資手法で、毎月コツコツと積み立てる積立投資が適しています。最近、注目度の高いiDeCoや積立NISA等の税制優遇制度はドルコスト平均法の恩恵を受けることができる制度の代表格と言えます。

ドルコスト平均法のポイントは毎月同じ金額で同じ商品を購入することです。その結果、価額が高い時には購入口数が少なく、価額が安い時には購入口数が多くなり、平均購入価額を下げる効果が期待できます。また、平均購入価額を下げるためには、価額の変動幅が大きい方が有利です。

ただし、毎月の積立金額に対して積立金額の合計額が大きくなると、平均購入価額を下げる効果が小さくなるので注意が必要です。
具体的な運用商品の選択については、日本株や米国株を投資対象にしている投資信託を選ぶのがおすすめです。

分散投資は、資産の分散と時間の分散を使い分けることが重要

マネー雑誌やWebサイト等では、資産を分散しながらドルコスト平均法を用いた積立投資を推奨している記事を目にすることもありますが、使い分けが重要です。積立投資においては1つの商品に投資することが重要であり、投資先を分散してしまうとドルコスト平均法のメリットが小さくなります。
つまり、一括投資には資産分散、積立投資には時間分散が有効であり、両者の特徴を把握した上で正しく使い分けることが重要ということです。