苦手とは言っていられない!家計管理を知らずしてライフプランの実現は叶わない
家計管理とは家計簿をつけて家計をやりくりすることですが、家計管理が苦手という人は結構多いのではないでしょうか。しかし、家計管理はライフプランを実現するために必要不可欠であると言われています。
そこで、この記事では家計管理はどうしてライフプランの実現に不可欠なのかについて、ライフプランとは何かをご説明すると共に、家計管理の考え方・効率的なやり方、貯蓄目標の立て方を解説することによって明らかにします。
「将来の夢・目標=ライフプラン」を実現するための第一歩が家計管理
家計管理の考え方を理解するには、ライフプランとは何かを知っておく必要があります。ライフプランとは、人生における将来の夢や目標を実現するための計画のことをいい、自分自身だけでなく家族のために作成するものです。
何歳のときに、どんなことをどのくらいの予算で実現したいのかということまで計画を立てることから、ライフプランは人生の設計図とも言えます。このようにライフプランを作成する際には、進学、結婚、出産などのライフイベントを実現するために、どのくらいの予算が必要かを考慮します。
一方、家計管理は家計のやりくりのことですが、どのような考え方で進めるべきものなのでしょうか。そもそも家計管理とは、家計簿をつけることによって、家計の収入と支出を把握し、予算を立てた上で収入の範囲内で支出を管理することです。家計管理をする上で重要なことは、ライフプランで計画したライフイベントを実現するために必要な予算に従って、貯蓄目標を立てることです。貯蓄目標の立て方については、後ほど詳しく解説します。
貯蓄目標を立てたら、この目標を達成するために毎月どのくらいの貯金が必要なるのかを計算します。毎月の貯金額が決まったら、支出を中心に家計を見直し、節約していくことによって貯金を増やしていきます。すなわち、家計を見直すことによって、貯蓄を増やし、資産形成することが家計管理の目的になります。
まとめると、ライフプランで計画したライフイベントを実現するために、貯蓄目標を立てて、この目標を達成するために家計管理が必要になるのです。したがって、ライフプランを実現するためには、家計管理が不可欠なのです。
「先取り貯金」を活用して効率的に家計管理を行おう
ライフプランを実現するために必要不可欠な家計管理ですが、皆さんはどんなやり方をしているでしょうか。家計管理の基本は家計簿をつけることですが、家計簿をつけて満足してしまってはまったく意味がありません。家計簿をつけることの意味は、家計簿を見直して、自分のお金の使い方(支出)を把握することによって、節約できるところは節約して、将来のために貯金することです。
家計簿を見直すことによって、どの費用を使いすぎているのか、この費用は節約できるのではないかといったことが明らかになるため、改善することが可能になるのです。
しかし、このような家計簿を使った家計管理を実践したとしても、すべての人が貯金して、資産形成することに成功するかというと、必ずしもそうではありません。というのは、家計簿を使った家計管理は、決して効率的なやり方ではないからです。家計簿をつけるという作業は、家計管理をするには確かに有効なのですが、意外と手間がかかることから、ハードルが高く、なかなか続けられないという人が多いという事実があります。そこで、家計管理を効率的に実践する方法として挙げられるのが、「先取り貯金」という方法です。
「先取り貯金」とは、収入の一部を貯金して、残りの収入で生活費を賄うという方法で、「天引き貯金」とも言われています。例えば、サラリーマンだったら、給料の2割を貯金に回して、残り8割のお金を1カ月間の生活費として使うというやり方です。つまり、給料の2割を強制的に貯金してしまい、そのお金をすぐには使えない状態にしてしまうというやり方です。ただ、「先取り貯金」を自分でやろうとすると、なかなか難しいので、既存の便利な制度を利用します。「先取り貯金」するための便利な制度としては、財形貯蓄制度があり、会社が給料の一部を天引きした上で給与口座に振り込んでくれるという制度です。
ただし、財形貯蓄制度はすべての会社で導入されているわけではありませんので、銀行の自動積立定期預金を利用するという方法もあります。
貯蓄目標は短期的な目標と長期的な目標を使い分けるのが肝
既に解説したとおり、家計管理はライフプランに定めた将来の夢や目標を実現するために必要不可欠なことです。家計管理を行う上で重要になってくるのが、貯蓄目標の立て方になります。ライフプランに定めた将来の夢や目標としては、人生の三大資金と言われる「住宅資金」「教育資金」「老後資金」といった数千万円という大きな貯蓄目標があります。一方、「毎年旅行に行きたい」「家電を買いたい」「新車を買いたい」といった目標もあります。前者が長期的な目標であるのに対して、後者は短期的な目標と言えます。
このようにライフプランにおける夢や目標には、長期的な目標と短期的な目標があるため、貯蓄目標の立て方も違ってきます。長期的な目標は、三大資金のように大きな金額が必要になりますし、「教育資金」や「老後資金」のように準備しなければならない時期が決まっています。そのため、教育ローンや退職金を考慮しつつ、資金を準備する時期から逆算して、毎月貯蓄する金額に落とし込む必要があります。このように考えると長期的な目標を達成することは、それほど容易ではありません。
一方、短期的目標は短期間で達成することができる目標であることから、毎月貯金さえすることができれば、それほど難しくはありません。つまり、「先取り貯金」するなどして貯金できるようになれば、短期的な目標は達成できることから、貯蓄目標達成の成功体験を積むことが可能になります。短期的な目標の成功体験を積んでいけば、そのうち長期的な目標を達成することが可能になるはずです。
家計管理はどうしてライフプランの実現に不可欠なのかについて、ライフプランとは何かをご説明すると共に、家計管理の考え方・効率的なやり方、貯蓄目標の立て方を解説することによって明らかにしてきました。家計管理をすることは、ライフプランを実現して、人生を充実したものにするための手段になることがおわかりいただけたのではないでしょうか。