現在、不動産価格が上昇傾向にあり、不動産投資に興味を持つ人も増えています。
特に、利回りが良いという理由や、家賃収入を得られた場合に金額が大きいといった理由で、一棟マンション投資にチャレンジしようと検討している人も少なくありません。
そこで、ワンルームマンションと一棟マンション・アパートなど、どの不動産への投資から始めるべきなのかを解説します。

投資金額が大きく、初心者には不向きな一棟マンション

一棟マンション投資はワンルームマンションと投資と比較すると、初期投資金額が高くなり、1億円近くの自己資金を用意しなければならないので、万が一の時のリスクを懸念する人も多いでしょう。
実際に投資金額が大きいマンション投資は初心者には不向きだといえます。

さらに、フルローンを組めるような物件も非常に少ないのです。
中古物件の場合、頭金を3割程度用意しなければならない場合が多く、一棟マンション投資は投資金額が大きくなるので、万が一失敗した場合に大きな痛手となります。
例えば、投資した一棟マンションが火災や地震によって半壊、倒壊した場合、家賃収入が0円になる可能性もあるでしょう。

一方、ワンルームといった区分所有であれば、いくつかの物件に投資しておくことで1つの物件にトラブルが起こった場合も家賃収入が途絶えるのは1つだけです。
一棟マンション投資は投資金額が多いので、いくつもの物件に投資することは困難であり、リスクを分散できないことが非常に大きなデメリットだといえます。

ほかにも、周辺エリアの環境が変わり家賃の平均価格が下落することによって、家賃収入も減少してしまう点も不安要素としてあげられるでしょう。
一棟マンション投資は建物そのものの維持が必要であり、修繕やスペックの向上といった改装工事や維持費用もかかるため、ランニングコストも高くなります。
さらに、管理業務については専門の会社へ委託することが可能ですが、管理を委託する際の費用も高額になります。

会社員の副業として不動産投資を検討している場合、共有スペースを修繕したり、掃除したり、点検したりといったさまざまな維持に関わる業務の負担は大きいものです。
加えて、固定資産税や都市計画税、損害保険料についても一棟マンション投資の方が金額は高くなります。
一棟マンション投資は、建物そのものの購入以外にもさまざまな費用がかかるため、初心者向きであるとはいえません。

好立地物件が少ないアパート

駅前や駅から近いエリアに次々と建てられているマンションと比較すると、アパートは立地条件の良い建物が少ない傾向にあります。
そのため、常に満室の状態を維持することが難しいのが現状です。
空室になり入居者がいない場合、その期間の家賃収入は0円であり、ローンの返済は自己資金から補わなければならなくなる恐れがある点がデメリットです。
さらに、入居者がいても家賃の滞納といったトラブルが起こる可能性も高くなります。
家賃滞納によってその期間の収入がなくなるだけではなく、家賃を滞納している入居者が退去するまでの間、新しく入居者を募集できないことも特徴です。
家賃滞納といったトラブルが発生した場合、全額回収することは難しいとされており、損失額は大きくなるでしょう。
好立地物件が少ないうえにトラブルが起こりやすいアパート経営は、比較的難しい投資対象だといえます。

一度空室になると長引くこともある一戸建

一戸建の賃貸は、入居者が決まれば比較的長期間住んでもらえるものの、1度退去しその後空室になった場合、次の入居者が決まるまでに時間がかかります。
一戸建に入居する人は基本的にファミリー層であり、引っ越しが多くなる1~3月の時期に入居者が決まらなければ、次の引っ越しシーズンまで入居者が決まりにくい傾向にあるのが現実です。
一戸建の物件の中には6カ月以上次の入居者が決まらないといったケースもあります。
退去が決定した時点で、早い段階で入居者の募集を行ったり、入居者を見つけるのが得意な不動産業者を探したりと投資家本人が行動して、入居者を見つけることが大切です。

ワンルームマンション投資をおすすめするワケ

ワンルームマンション投資がおすすめの理由としては、主に3つのメリットがあげられます。
1つ目は、ワンルームマンションは立地条件が良い場所にあるケースが多いためです。
不動産投資は立地が非常に重要なポイントであり、立地によって、不動産投資に成功するか失敗するか決まるといえるほどです。
さらにワンルームマンションは最寄り駅から近いといった便利な立地であるケースが多いため、入居者が決まりやすいといったことも挙げられます。
アパートや戸建は立地の良い場所から少し離れた住宅街などにあるケースも多く、ワンルームマンション投資は立地の良い物件を探しやすいので、空室リスクが下がることがおすすめの理由の1つです。

2つ目は、購入費用が安いことがあげられます。
ワンルームマンション投資は、物件そのものの価格が比較的安く、自己資金が少ない人でもチャレンジできる点が魅力です。
価格が低いワンルームマンションは多額の家賃収入を得られるわけではないものの、不動産投資初心者が購入するにはおすすめだといえます。
また、ワンルームマンションは、平日仕事をしている会社員でも投資対象にできるほど、管理の手間が少ないことも特徴です。
マンションは区分所有となり、管理業務については専門の会社がまとめて行っており、物件の所有者である投資家は管理について手間をかける必要はありません。
マンション不動産投資には興味があるが本業があり時間を十分に確保できないという場合でも、いくつかの不動産を運用できることがメリットです。
ワンルームマンション投資は自己資金が少なくても始められますが、あくまでも投資であるため失敗する可能性もあります。
ワンルームマンション投資をする際には、リスクも念頭において購入前に収支計画を練ったり、対策方法を検討したりすることも非常に重要です。