投資をする上で「レバレッジを効かせる」などという言葉を耳にしたことはありませんか?
このレバレッジを有効に活用することが、不動産投資をするうえで重要なポイントとなり、メリットとなります。
今回はこの「レバレッジ」を活用した不動産投資について紹介していきます。

レバレッジとは何か

「レバレッジ」という言葉は、日本語で「てこ」という意味をもっています。投資においては「他者の資本を活用して自己資本の拡大につなげる」ということです。

たとえば不動産投資で置き換えると、銀行などの金融機関から資金を借り入れて、自己資金以上の投資をすることが一般的なレバレッジといえるでしょう。

レバレッジを活用した投資例

不動産投資のレバレッジについて、例をあげて説明します。
たとえば、投資不動産の価格が3,000万円で、年間3%の利回りが期待できる物件を購入したとしますその場合の年間収益は、3,000万円の3%なので90万円となります。ただし、これを実践するためには3,000万円の自己資金が必要となります。

しかし、ここで銀行から2,500万円の資金を借り入れ、500万円を頭金とし3,000万円の物件を購入したらどうでしょうか。6分の1の自己資金で同じ収益を生み出す不動産を購入することができます。これは、現金で購入したのと同じ資金(3,000万円)を活用した場合、同じ不動産が6件購入できることになります。

年間利回りが同じ3%であれば、3,000万円×6件(1億8,000万円)の3%である540万円が年間収益になります。同じ自己資金と利回りであっても、レバレッジを効かせることで、年間の収益が6倍になるのです。

もちろん借入返済や利息の支払いが生じますので、その収益が全て手取りになるわけではありません。ただ、現在提供されている不動産投資のローン商品の金利は、低金利の影響を受けて不動産投資利回りを下回っているものが多いため、十分にメリットはあるといえるでしょう。

レバレッジに潜むリスク

前述の通り、レバレッジ投資は融資を活用することで投資資産をより拡大することができますが、その反面、毎月きちんと返済できるかどうかということや金利の上昇による返済額引き上げなどのリスクを想定しておかなければなりません。

返済については、立地や物件を厳選し空室リスクを回避したり、ローンの期間を長めにして毎月の返済額を下げておいたりすることで、大よそ解決することはできるでしょう。

また、一般的に金利が上がる局面はインフレ時といわれています。不動産は現物資産であるため、インフレ時には資産価値は上昇する可能性があるといえます。賃料収入も同様に上昇するという考え方もありますが、人口推移等の状況も考慮する必要があり未知数です。賃料上昇を期待する場合でも気を付けておきたいところは、しっかり賃料収入がある(入居者が入る)物件であり、価値が保たれている物件でなければならないということです。

借入を活用した「レバレッジ」は不動産投資をするうえで、有効的といえるでしょう。
他の金融商品投資などでは、銀行からの融資を活用して投資することは基本的に難しいものばかりです。

また不動産投資ローン商品の多くは、団体信用生命保険といわれる万が一の時の保険が付いていることも安心です。もちろんレバレッジといえども借入をするわけですから、投資対象とする不動産はハイリスクハイリターンであるものをおすすめはしません。
ある程度、借入金利を上回るくらいの想定利回りを確保しつつも、しっかり安定した賃料収入があり収支計画が成り立つことと、何かの場合にも売却できる立地の物件にレバレッジ投資することが着実な資産拡大につながるといえるでしょう。