妊娠・出産は健康保険が適応されないため、家計に大きな負担がかかります。そのような時に頼りになるのが「出産育児一時金」です。健康保険の加入者、もしくは被扶養者が出産すると42万円が支給されます。
今回は出産にかかる費用と出産育児一時金について厚生労働省保険局のデータを参考に解説いたします。
出産にかかる平均費用
実際に出産にかかる平均的な費用を見ていきましょう。
以下の表は全国の「病院」「診療所」「助産所」が指定している出産費用の平均値です。
全国の出産費用
平均値 | 中央値 | |
妊婦合計負担額 | 473,626円 | 465,000円 |
このように、子ども一人を出産するのには、少なくない費用が必要なことがわかります。
出産育児一時金を利用した場合の自費費用
先ほど参照した図から出産には平均して約47万円もかかることがわかりました。それに加え、生まれてくる子供の育児に必要な環境を整える為に最低でも20~30万円がかかります。しかし、先述した通り「出産育児一時金」という制度を利用した場合、42万円の補助金を受け取ることができます。
そのため、実際に出産に必要な費用は、
出産費用-42万円=必要費用となります。
出産育児一時金の申請方法に関しましては以下のリンクを参照してください。
「出産育児一時金の支給額・支払い方法について(厚生労働省)」
都道府県、施設別出産費用
出産費用は地域や施設によって異なります。例えば、東京都と鳥取県では1.4倍(約17万円)も差があります。出産の為の計画的な資金準備をする為の指標として、出産する予定の施設の相場や住んでいる地域の相場を把握しておくことは必要不可欠です。
子供を授かる予定のある方、出産する予定のある方は以下の2つの図を参考に資金準備を進めましょう。
妊婦合計負担額の平均値・中央値(病院、診療所、助産所の合計)
都道府県 | 平均値 | 中央値 | 都道府県 | 平均値 | 中央値 |
北海道 | 443,271円 | 442,018円 | 滋賀県 | 490,049円 | 489,410円 |
青森県 | 435,414円 | 435,620円 | 京都府 | 482,787円 | 481,195円 |
岩手県 | 458,235円 | 454,700円 | 大阪府 | 506,407円 | 505,060円 |
宮城県 | 535,745円 | 528,876円 | 兵庫県 | 513,036円 | 513,164円 |
秋田県 | 449,260円 | 452,615円 | 奈良県 | 479,807円 | 489,000円 |
山形県 | 501,400円 | 498,670円 | 和歌山県 | 457,498円 | 461,485円 |
福島県 | 478,965円 | 483,240円 | 鳥取県 | 396,331円 | 398,130円 |
茨城県 | 520,995円 | 513,980円 | 島根県 | 477,777円 | 480,500円 |
栃木県 | 543,457円 | 546,365円 | 岡山県 | 491,196円 | 484,180円 |
群馬県 | 510,156円 | 502,005円 | 広島県 | 486,554円 | 484,600円 |
埼玉県 | 531,609円 | 522,660円 | 山口県 | 432,422円 | 425,270円 |
千葉県 | 512,087円 | 506,450円 | 徳島県 | 476,150円 | 468,420円 |
東京都 | 621,814円 | 586,000円 | 香川県 | 463,325円 | 462,730円 |
神奈川県 | 564,174円 | 558,440円 | 愛媛県 | 466,192円 | 465,660円 |
新潟県 | 496,624円 | 496,418円 | 高知県 | 435,241円 | 432,100円 |
富山県 | 476,145円 | 471,740円 | 福岡県 | 473,420円 | 468,900円 |
石川県 | 464,241円 | 465,640円 | 佐賀県 | 438,341円 | 438,400円 |
福井県 | 469,145円 | 465,995円 | 長崎県 | 452,472円 | 453,840円 |
山梨県 | 490,763円 | 489,720円 | 熊本県 | 415,923円 | 420,000円 |
長野県 | 507,281円 | 506,090円 | 大分県 | 430,141円 | 427,155円 |
岐阜県 | 482,591円 | 485,660円 | 宮崎県 | 428,157円 | 426,879円 |
静岡県 | 499,655円 | 496,750円 | 鹿児島県 | 443,213円 | 444,060円 |
愛知県 | 515,973円 | 513,530円 | 沖縄県 | 418,164円 | 418,100円 |
三重県 | 500,677円 | 497,025円 | 全国平均 | 505,759円 | 493,400円 |
各施設における出産費用の平均
平均値 | 中央値 | |
病院 | 476,586円 | 465,560円 |
診療所 | 471,761円 | 465,190円 |
助産所 | 448,186円 | 448,000円 |
まとめ
今回は出産に関わる費用と出産育児一時金についてまとめてみましたがいかがでしたか?
出産費用は健康保険が適用されないため、莫大な自己負担額が発生することがわかりました。しかし、今回の記事でご紹介した出産育児一時金を利用すれば自己負担額を最小限に抑えることが可能です。この記事が現在出産を控えている方、またこれから妊娠を予定されている方のお力になれたら幸いです。