最近、若い世代の不動産投資が増えているようです。不動産投資セミナーの会場では、以前よりも参加者の年齢層が低くなっているという声もよく聞にします。今回は20代のサラリーマンだからこそ不動産投資を検討すべき理由についてお伝えします。

①若ければ若いほど長期借入が可能

金融機関にもよりますが、最長借入期間35年で完済年齢は75歳に設定されていることが多いです。
最近ではとある銀行が最長借入期間45年、完済年齢の上限が84歳まで引き上げた事例もあります。
とはいえやはり、若い世代からスタートさせると、長期の借入を組んだとしても定年までに完済することが出来ます。
例えば、29歳で不動産投資を始めて、35年のローンを組んだとしても、64歳、定年前には完済することが出来ます。老後は、ローン返済がなくなり、管理費などの諸経費を除いた家賃がそのまま毎月入ってくるので、老後生活の大きな収入源となります。

②手残りキャッシュフローが厚くなる

借入期間が長いということは、その分、月々の返済額も少なくて済みます。つまり、キャッシュフローが多く残るということです。
具体的に見てみましょう。3,000万円の新築マンションにおいて、頭金10万円を投入し金利2%で、借入期間35年・40年・45年で比較してみます。なお、家賃は11万円で諸経費が15,000円と仮定します。

35年の場合・・・ローン返済:99,378円 キャッシュフロー:-4,378円
40年の場合・・・ローン返済:90,847円 キャッシュフロー:+4,153円
45年の場合・・・ローン返済:84,299円 キャッシュフロー:+10,701円

返済期間が長いと、キャッシュフローがプラスになります。
ただ、返済期間が長いということはそれだけ元本の減りも遅くなるため、後にも言及しますが、将来的に住宅ローンを利用して自宅を購入しようとしている人や、複数の投資用不動産を所有しようと考えている人は注意が必要です。

③所得税・住民税の節税ができる

サラリーマンの方で、毎月の給与明細を見たときに、税金の多さにガックリされたこともあるのではないでしょうか。

サラリーマン大家さんの場合、給与所得と不動産収入を合算できるので、もし不動産所得で赤字となれば課税価格がその分小さくなり、節税が出来ます。つまり、キャッシュフローで赤字になった場合でも、節税が期待できます。20代の方が不動産投資を始めると早い段階から節税の恩恵を享受することが出来ます。

ただ、赤字になってしまうと金融機関の見る目が厳しくなり、2戸目、33戸目と購入を進めていく際に、借入が出来なくなる可能性もあるので注意が必要です。
また、利益が出た場合は逆に課税されることになります。

20代の不動産投資で注意すべきこととは?

一方、注意しなければならないこともあります。まずは、金融機関からの借入限度額です。
20代はまだまだ収入も多くはないので、その分借入限度額も少なくなってしまいます。特に25歳以下の方は、借入限度額算出の計算式も別で設定されていることが多く、借入可能額がさらに少なくなる可能性もあります。

また、不動産投資で借入を利用する場合、後に自分が住む家を住宅ローンで購入しようとした際に、借りられる金額が少なくなる可能性もあります。
将来住宅購入を検討している人は、その金額を視野に入れながら、不動産投資をするようにしましょう。ただ、フラット35のように不動産投資で得られる収益を所得として加算して、その不動産投資のローンを総借入額として算入しない住宅ローンもあります。

最後に、一括りにすべきではないですが、20代はインターネット世代であるが故にインターネットの情報だけで判断したり、知識がないまま契約してしまったりして、最終的に失敗してしまうことも考えられます。
そのため事前準備をしっかりするようにしましょう。事前準備について「不動産エコノミストがおすすめする、不動産投資の勉強法と個別相談の活用法」 で詳しく解説しています。

若さを最大限に活用して不動産投資にチャレンジしよう

今回は、20代の皆さんが不動産投資を始めるべき理由についてお伝えしました。

・長期借入が可能
・手残りキャッシュフローが厚くなる
・より長い期間節税ができる

若ければ若いほど、借入期間も長期に設定でき、その分返済額が減るのでキャッシュフローも期待できますし、20代サラリーマンだからこそ節税できる期間も長くなります。
そして、若いからこそ万が一失敗しても取り戻せますし、老後までの期間も長いので失敗しても、リカバリーが効きます。

まずは、しっかり勉強して、スタートを早めに切る。そして、存分に20代だからこそのメリットを享受してください。