「インデックスファンド」と「アクティブファンド」どちらを選ぶ? 違いを徹底比較

投資信託は、運用方法によって「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2種類に分けられます。初めて投資信託を購入する人はどちらのファンドを選べばいいか迷う人も多いのではないでしょうか?

今回は、インデックスファンドとアクティブファンドの仕組みや違いとともに、初心者はどちらを選ぶべきかを詳しく解説します。

インデックスファンドとアクティブファンドの違い

インデックスファンドとアアクティブファンドの違いは、主に次の三つです。

①運用方法
②保有コスト
③種類

それぞれ詳しく解説していきましょう。

①運用方法の違い

●インデックスファンドの運用方法
インデックスファンドは、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)など特定の指数と投資信託の値動きが同じになるように運用されているファンドです。例えば、日経平均株価と一緒の値動きを目的としたインデックスファンドでは、日経平均株価が2%上がれば、同じように2%値上がりするように運用します。

続いて、アクティブファンドの運用方法を確認しましょう。

●アクティブファンドの運用方法
アクティブファンドは、個別企業の調査をし、様々な手法を使って日経平均株価などの指数を上回るリターンを目指します。具体的な四つの運用方法を解説します。

・トップダウンアプローチ
最初に景気や金利、為替など、マクロ経済から分析して資産配分を決定し、その後に組み入れる銘柄を決めていく方法です。

・ボトムアップアプローチ
マクロ経済の状況よりも、個別企業に対する調査・分析を積み重ねて銘柄を選択していきます。

・グロース投資
株価の水準より、売り上げの増加など、これからの成長が見込める銘柄に投資する手法です。

・バリュー投資
株価が割安と判断される銘柄に投資します。判断基準なる指標はPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)です。計算式は以下のようになります。

【PER = 株価 ÷ 一株当たりの利益】 株価が、1株当たりの利益に対して何倍まで買われているか
【PBR = 株価 ÷ 一株当たり純資産】 株価が、1株当たりの純資産の何倍になっているか

アクティブファンドは上記の手法を駆使し、例えば日経平均株価が5%上昇するとしたら、5%の以上の値上がり益を目指すなどといった運用をするものです。

②保有コスト(信託報酬)の違い

インデックスファンドとアクティブファンドの信託報酬は次のようになっています。

(三菱アセット・ブレインズの調査 2017年8月時点)

・インデックスファンド:安い(平均0.61%)
・アクティブファンド :高い(平均1.57%)

インデックスファンドは、指数に連動するように運用するので、銘柄選択などの労力はかかりません。日経平均株価は225社で構成されているので、連動するインデックスファンドなら、225銘柄を買うだけです。

一方、アクティブファンドでは、運用を担当する「ファンドマネージャー」、銘柄を分析する「アナリスト」、実際に売買する「トレーダー」などたくさんの人が運用に関わっています。その分、人件費がかさむのでコストがかかるのです。

投資家は、投資信託を保有している間「信託報酬」を支払い続ける必要があります。三菱アセット・ブレインズの調査によると、インデックスファンドの信託報酬は平均0.61%なのに対し、アクティブファンドは1.57%です(2017年8月末時点)。アクティブファンドは、インデックスファンドの倍以上のコストがかかっています。

③設定されている投資信託の種類の違い

インデックスファンドの種類は少なく、アクティブファンドの種類は豊富です。
インデックスファンドの運用方法は、指数に連動することを目指す投資信託です。そして、日経平均株価やTOPIXなど対象となる指数が限られています。

一方、アクティブファンドはバリュー投資やグロース投資などさまざまな運用手法がある他、AIやフィンテックなどの「テーマ型投信」、毎月分配金をだす「毎月分配型投信」などバリュエーションが豊富です。

設定されている投資信託の9割程度はアクティブファンドです。アクティブファンドは、運用方法や投資対象などさまざまな種類から選べます。

インデックスファンドとアクティブファンドの運用成績

米国では、アクティブファンドの9割がインデックスファンドに勝てないという調査結果がでています。S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが2016年上半期の株式ファンドの運用成績を発表し、このような結果を明らかにしました。米国の大型株・中型株・小型株で運用するアクティブファンドの総収益率は、1年、5年、10年すべての期間で9割がインデックスファンドの総収益率を下回ったのです。

株式相場が堅調な相場環境では、わざわざ高いコスト(信託報酬)を払ってアクティブファンドに投資するよりも、コストが安いインデックスファンドに投資すれば市場平均並みの収益を得られます。

積極的にリスクを取りに行くアクティブファンドは、相場が下落すると下落率が市場平均を上回る傾向にあります。インデックスファンドは、良くも悪くも市場平均並みのパフォーマンスなので、下落相場でも市場平均より悪化しません。
初心者の方は、低コストで運用手法がわかりやすいインデックスファンドから始めて「運用」に慣れてみると良いかもしれません。

日経平均連動型で人気のある投資信託

最後に、どのようなインデックスファンドの人気なのか見ていきましょう。国内の指数では日経平均型やTOPIX型などの種類がありますが、日経平均に連動するファンドの純資産が大きく売買も多くなっています。ですから、日経平均型で人気のある投資信託をご案内します。

日経平均連動型で人気のある投資信託は以下のようになっています(2018年12月末時点)。

ファンド名称 運用会社 純資産(億円) 信託報酬 10年後騰落率
インデックスファンド225 日興 2,093 0.5616% 157.57%
日経 225 ノーロイドオープン AMOne 1,979 0.86% 148.30%
MAHM 株式インデックスファンド AMOne 1,682 0.5940% 155.85%
ニッセイ日経 225 インデックス ニッセイ 1,381 0.27% 163.65%
三菱UFJ インデックス 225 オープン 三菱UFJ国際 1,066 0.67% 160.59%

(QUICK資産運用研究所調べ)

インデックスファンドの運用成績は、長い目で見るとコスト(信託報酬)の差が大きく影響します。上記五つの投資信託の中では、一番信託報酬の安い「ニッセイ日経225インデックス」が、10年騰落率163.65%で、最も利益がでています。

はじめの一歩はインデックスファンドがおすすめ

この記事では、インデックスファンドとアクティブファンドの違いと人気のあるインデックスファンドを紹介しました。

どの投資信託を買うか迷っている初心者の方は、インデックスファンドから始めることをおすすめします。その際は、運用コストである信託報酬を意識して銘柄を選ぶようにしましょう。この記事が投資信託を始めるきっかけになれば幸いです。

この記事の監修者

北野 琴奈ファイナンシャル・プランナー(日本FP協会認定 CFP®認定者)

津田塾大学卒業後、会社員を経て独立。実践型ファイナンシャル・プランナーとして資産運用、不動産投資・賃貸経営、キャリアなどに関する講演、執筆、コンサルティング等を行う。TBS「がっちりマンデー!!」「がっちりアカデミー!!」、BS11デジタル「不動産王」、BSジャパン「日経プラス10」、日経CNBC「不動産投資AtoZ」等にコメンテーターとして出演。その他メディア出演・取材協力多数。